笠井 直子さんのおすすめデザイン
「風海月 ひらひら」長岡 勉

小さい時から、くらげがたまらなく好き。水族館でくらげの水槽の前にいくと、まるで自分も海月になって、ひんやりとした宇宙の中(なぜか海の中ではない)をふわふわ、ゆらゆらと漂っている、そんな気持ちになってくる。時間や日々の雑多なこと、仕事のこと、全て忘れ、静謐で神秘的な世界にどっぷり入り込んでしまうのだ。 そんな私だから、この「風海月」を初めて見た時、その儚さと浮遊感、美しさに心をぎゅっとつかまれてしまった。ふわふわ、ひらひら、ゆらゆら...。紙でここまで表現できるのか!という驚きも去ることながら、遠い宇宙へ連れて行かれるような感覚を、水族館のような特別な場所に行かずとも味わえるということに感動を覚えた。 ずっと、“家でくらげを飼えたら“と夢見つつ諦めていた私だが、この紙のくらげなら問題ない。長年の夢が半分叶った。

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PROFILE

笠井 直子

小学館勤務 。女性誌の編集を経て、現在は紙育MOOK『ぺぱぷんたす』や絵本の編集をしている。