西中川 京さんのおすすめデザイン
「空気の器」トラフ建築設計事務所
私が空気の器に出会ったのは、2010年の見本市でした。その革新性と美しさ、また可能性に、一瞬で心を奪われました。
そして、サンプルを貰って帰り、当時働いていた株式会社TRUNKのボスでデザインディレクターである桐山登士樹さんに、興奮しながらその素晴らしさをプレゼンしたのを覚えています。
これが2011年春のミラノサローネにおける、CANON NEOREAL WONDERで、キヤノンさんとトラフ設計事務所さんのコラボレーションの素敵な展示に繋がりました。
NEOREAL WONDERの展示では、真っ白な空気の器に、トラフさんが選んだ複数の花柄のモチーフを、キヤノンさんの最高峰のプリンタで写しとり、一部をミラーを貼ったテーブルの上に、他を天井から吊り下げて、トラフさんが夢のような空間を作り上げました。
何年も経った今でも、目を瞑ると、会場で不思議そうに空気の器を見つめる方や、実際に手に取って紙だと分かって驚く方の顔を浮かびます。
というわけで、空気の器は、私にとってとびきり思い出深い福永紙工さんのプロダクトなのです。
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